読書離れ、電子書籍の普及で書店が激減 書店の新たな取り組みとは

文化庁の国語に関する世論調査(令和5年度 16歳以上)で、1ヶ月に1冊も本を読まない人の割合が5年前に比べて、15.3ポイントも上昇して62.6%達しました。

さっく

こんなに多いのか~

理由は、スマートフォン等で時間が取られる。仕事や勉強で忙しい。視力や健康上の理由。読書の必要性を感じない等

たっく

こういうデータを見ると本屋さんも大変やな~

書店の2023年度の総店舗数は10918店で10年間で約3割減りました。

書店が一軒もない自治体が全体の4分1。

日本で1日、どこかで1店舗なくなっている。

さっく

さっくの近くの本屋さんもほとんど無くなりました

人口が1億人を切る2050年代には、現在からさらに7割減って3000店舗ほどになると言われています。

つまり書店がない町がたくさんできてしまう。

もしかしたら東京でも十数店舗しか書店がないかもしれない。

ある書店大手の社長さんの話によると、

『集客力のある大型の商業施設内でなければ、書店の営業は難しい』とのこと。

また、電子書籍の市場も増加しています。

そんな中、書店や出版業界、行政も動き出しています。

その事についてザックリお話しします。

目次

出版業界の動き

本は出版取次業者が出版会社から本を集めて書店に配本しています。

その取次最大手のトーハンは、大きい書店にしか本を配本してませんでしたが、書店が激減していることから、それを打開すべく、

『HONYAL』(ホンヤル)というサービスを2024年10月17日より開始しました。

これは小規模書店の開業を支援するサービス。

本の輸送方法を工夫して少額での取引を可能にし、開業のハードルを下げて、書店を開業しやすくしようというもの。

これまでトーハンと取引を始めるに当たって、開業時には連帯保証人を2人。

月間取引額の2ヶ月分に相当する保証金が必要でしたが、このサービスは……

  • 加盟金なし
  • 保証金・保証人不要
  • 初期在庫は分割払いも可能
  • ほぼすべての出版社から仕入れられる
さっく

これなら本屋をやりたい人が増えるかもね

変わる書店

書店も今や昔のスタイルではなく、独自のコンセプトを打ち出す書店が出てきました。

『文喫 BUNKITSU』

東京、六本木(旧青山ブックセンター)にある文喫は、入場料を支払って入店する書店です。

約3万冊の書籍を販売していて、閲覧室や研究室、喫茶室を併設しています。

エントランスでは約90種類の雑誌を販売。企画展も定期的に開催しているそう。

さっく

平日1650円です。本好きなら1日いれますね

      閲覧室  出典:文喫ホームページより
たっく

オシャレな空間やな~

文喫ホームページ▶https://bunkitsu.jp/store/

ほんたす

1分でトレンドがわかる無人本屋。
ニュースアプリのホーム画面のような空間。
ふらっと、サクっと、旬を手に。

さっく

というコンセプトなんだって

QRコードからラインの友達を追加して、会員証を表示。リーダーにかざして入店。

本を購入する場合は、本のバーコードを読みこんで決済する。

入りやすく、使いやすく、選びやすく、買いやすい。
無人でも安心して利用でき、ストレスフリーでスマートな本屋体験。

たっく

というのが、売りなんやな

出典:ほんたすホームページより
さっく

コスト削減を徹底した書店ですね

ほんたすホームページ▶https://hontasu.com/

八戸ブックセンター

青森県八戸市に全国でも珍しい公営の書店があります。

出典 八戸ブックセンター ホームページより

八戸ブックセンターホームページ▶https://8book.jp/

この書店は、これまでにない運営方法で本の魅力を伝え、販売につなげています。

店内は、ドリンクのカウンターもあるオシャレな書店という雰囲気。

ここでは約1万冊を扱っています。地域の民間の書店と棲み分けを図るために、雑誌や漫画、ベストセラーはあまり置いていません。

民間ではあまり揃えない専門書など、特徴のある本を扱っています。

また、注文も受けせず地域の他の書店を紹介。

店内には読書会や俳句、短歌会を開催できる部屋あり、市内の30近い団体が利用しています。

執筆専用の部屋まであり、利用者には大変好評なんだとか。

さっく

本屋さんと図書館の間みたいな感じなんだって

なぜ行政が乗り出したか?

1番の理由は、やはり本屋が減っていて、本との出会いがなくなっている事。

八戸市では本というのは、地域の文化を育む要素の1つと考えている。

それを守りたいので、行政としてサービスを始めたそうです。

たっく

観光スポットにもなっていて、町のPRに役立っているそうやで

運営は順調?

ブックセンターの利用者は着実に増えていて、1日300人という当初の目標は達成しているそうです。

ただ、本屋の経営を安定させる為には、すそ野をさらに広げる必要がある。

その為、講演会や展示会などのイベントを年間30回ほど開催して本に興味のない人にもPRしているそう。

また、市内のどの書店でも使えるクーポン2000円分を全小学生1万人に配布する取り組みも続けています。

今後について、みんなが楽しみながら普段使いできて、本が当たり前にあるような町にしたいとの事。

さっく

ぜひ、頑張って運営を続けてほしいですね

これからの書店は特色を生かすことが大事

業界識者の話では、特色生かす2つの方向性がある。

1つは近所、地元の方の日常使いができる書店。

例えば、注文のしやすさであるとか、カフェ利用のついでに立ち寄りやすいなど。地域の特色を生かした書店。

2つ目は、テーマ性をハッキリ打ち出した書店。例えば、詩歌だけとか写真集だけなど、固定のファンが付くと強い。

たっく

特化型ってやつやな

電子書籍の市場規模が増加

2023年度の電子書籍の市場規模は6449億円。

これはこの10年で6.5倍に拡大しています。

コミックが電子書籍の成長を引っ張っているのですが、小説やノンフィクション、実用書などコミック以外の文字の書籍もこの10年、2倍以上に増えています。

最近は表示するソフトも進化して、読みやすさもアップしているので、紙の本を買う人が減少していくのではないでしょうか。

電子書籍の強みとは

紙の本を手に取ることがなかった人にも読書の体験をしてもらうきっかけになります。

電子書籍の良さは、持っているスマートフォンやタブレットの画面に合わせてデザインや文字の大きさ、背景色が変えられるメリットがある。

一番大きいメリットは、自動音声読み上げなどで聞くこともできる。

さっく

流暢ではありませんが

また、注釈などはリンクを付ければネットで詳しい解説や動画などが見られます。

たっく

これは紙の本にはできんな~

紙の本は無くなっていくのか

業界の識者によると、

今の所、紙の本は1000年以上の歴史性の担保があるが、電子書籍は今後どうなるか分からない。

紙と電子、両方を読んでいる人は棲み分けができていいのですが、電子書籍だから読めるという人もいる。

いずれにしても、色々な形で読める事は、より多くの人に読書の機会が開かれることになるので、いい事なのではないか。

双方の良さを認め合うことが大事です。

さっく

さっくは紙の本が好きだけど、電子書籍も読んでます

たっく

どちらかを選ばんでもええってこっちゃな

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次