今、アメリカではソーシャルメディア(SNS)が、子供たちの心の健康に悪影響を及ぼすとして、大きな社会問題になっています。
すでに複数の州で、子供の利用を制限する法律があります。
そんな中、2024年6月7日、ニューヨーク州で新法案が可決されました。
その事についてザックリお話しします。
利用ではなく仕組みを規制
今回のニューヨーク州の法案が注目されているのは、ソーシャルメディアの利用そのものではなく、
そのアルゴリズム(計算手順)が生成する中毒性がある投稿や動画などを、自動的に表示することに対して制限をかけようとしている点です。
ソーシャルメディアを使ったことがある人なら、分かると思いますが、自分がフォローした覚えのないユーザーのコンテンツなどが次々と表示された経験があるのではないでしょうか。
さっくもYouTubeのお勧め動画をついつい見続けてます……
1時間ぐらいあっという間やな
今回の法案が問題視しているのは、まさにこの仕組みなのです。
各ソーシャルメディア企業は、ユーザーがどんな投稿に『いいね』ボタンを押したか、あるいはどの投稿を何秒間、見ていたかなど、
何十万種類ものデータを活用したアルゴリズムによって、それぞれの個人に合わせた表示画面を作り上げています。
例えば、投資ついて調べたり動画を見続けた結果、投資に関するコンテンツや広告が次々と表示されるようになったりしますよね。
法案では、この仕組みに中毒性があり、子供たちがソーシャルメディアを見ることを止められなくなる事や、
時としてネガティブな内容のコンテンツを見続けた結果、うつ病や自傷行為などが激増したと指摘しています。
怖い話やな……
子供は自制するのが難しいですよね
法案の内容
そこで今回ニューヨーク州は、企業側に対して保護者の同意を得られない限り、18歳未満の子供たちにアルゴリズムを使った自動表示を禁じました。
同じく保護者の同意を得られない限り、午前0時から午前6時までの間は子供たちにプッシュ通知を配信することも禁じるとしました。
ソーシャルメディアのあり方が変わるきっかけになるかも
アメリカ社会ではどのように受け止められているか
アメリカ教員組合連盟など、複数の団体からは賛同の声が上がっています。
カルフォルニア州でも、ソーシャルメディアのアルゴリズムをターゲットとした法案の準備を進めているそうです。
一方、IT大手のメタやXが所属する業界団体『ネットチョイス』は、言論の自由とオープンなインターネットのあり方を侵害するものだと激しく反発し、必要に応じて裁判で争う姿勢を示しています。
今後、これが社会に浸透するかしないか注視したいですね
社会と大人が子供たちを守らなアカンな!
※NHKマイあさ!ワールドアップデートより▶https://www.nhk.or.jp/podcasts/listen_world_report.html
NEWS
オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は2024年9月10日、子どものSNS利用を禁止する法案を年内に提出すると表明した。インスタグラムやフェイスブックなどが対象になる見通し。
米国やフランスでも同様の法制化の動きがある。法案が提出されれば可決される公算が大きく、ロイター通信によると世界初となる可能性がある。
SNS利用そのものを禁止するのは世界初なんですね
子どもを性犯罪やいじめから守り、屋外での遊びやスポーツへの参加を促す狙い。
アルバニージー氏は声明で、SNSが「社会的な弊害を引き起こし、子どもたちを本当の友だちや真の体験から遠ざけている」と指摘した。禁止する対象年齢を最大で「16歳未満」とする方向で調整している。
読売新聞オンラインより抜粋▶https://www.yomiuri.co.jp/world/20240911-OYT1T50238/
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